ナスを無駄なく使い切る!簡単節約レシピと一人暮らしの賢い保存術
一人暮らしで自炊を始める際、食材を使い切れずに傷ませてしまうことや、食費がかさんでしまうことが悩みになる場合があります。特に野菜は、一袋や一本で購入すると使いきれないと感じることもあるかもしれません。
しかし、旬の野菜を上手に活用すれば、食費を抑えつつ、美味しく栄養バランスの取れた食事を簡単に用意することができます。この記事では、比較的安価で様々な料理に使えるナスをテーマに、無駄なく使い切るための簡単レシピと、食材を長持ちさせるための賢い保存術をご紹介します。
ナスを使い切るための基本の考え方
ナスは水分が多く傷みやすい野菜ですが、ポイントを押さえれば無駄なく美味しく使い切ることができます。
- 少量で購入する: まずは1〜2本から購入してみるのがおすすめです。スーパーによってはバラ売りしていることもあります。
- 鮮度の見分け方: ヘタの部分がピンとしていて、皮につやとハリがあるものを選びましょう。
- 購入後は早めに処理: ナスは夏野菜のため低温に弱いです。購入後は新聞紙などで包んで冷蔵庫の野菜室に入れるのが基本的な保存方法ですが、すぐに使いきれない場合は、次に紹介する保存術を活用しましょう。
ナスの長持ち保存術
ナスを数本まとめて購入した場合や、すぐに使わない分は適切に保存することで、鮮度を保ち無駄を減らすことができます。
冷蔵保存
丸ごと保存する場合は、1本ずつラップで包み、さらに保存袋に入れるか、新聞紙で包んでからポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存します。乾燥を防ぐことが重要です。この方法で数日持ちますが、早めに使い切るのが理想的です。
カットしたナスを保存する場合は、空気に触れると変色しやすいため、切ったらすぐに水にさらしてアクを抜き、しっかりと水気を拭き取ってからラップで密着させて包み、保存袋に入れて冷蔵庫へ。ただし、カットしたものは日持ちしないため、その日のうちに使うか、次に説明する冷凍保存がおすすめです。
冷凍保存
ナスは冷凍すると食感が多少変わりますが、炒め物や煮物、揚げ物など、加熱して使う分には問題なく活用できます。冷凍保存のメリットは、長期保存が可能になり、使いたい時に使いたい分だけ取り出せる点です。
- カットする: ナスを使いやすい大きさに切ります。(輪切り、乱切り、半月切りなど)
- アク抜き: 切ったナスを5〜10分水にさらしてアクを抜きます。
- 水気を拭き取る: キッチンペーパーなどでナスの表面の水分をしっかりと拭き取ります。水分が残っていると冷凍焼けの原因になります。
- 冷凍する:
- 生冷凍: 水気を拭き取ったナスを重ならないように冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて封をします。金属トレイに乗せて冷凍庫に入れると素早く凍ります。
- 加熱冷凍: 少しの手間はかかりますが、炒めるか素揚げしてから冷凍すると、解凍時の食感の変化を抑えられます。炒める場合は油を少量使い、しんなりするまで加熱します。粗熱を取ってから保存袋に入れ、冷凍します。
- 保存期間: 冷凍したナスは約1ヶ月を目安に使い切りましょう。
冷凍したナスを使う際は、凍ったまま加熱調理に使用します。解凍すると水分が出てベチャつきやすいため、自然解凍や電子レンジでの解凍は、和え物などに使う場合を除いて避けた方が良いでしょう。
ナス一本を使い切る!簡単節約レシピ
ここでは、ナス1本をメインに使った、料理初心者の方でも簡単にできる節約レシピを2品ご紹介します。
レシピ1:レンジで簡単!ナスの味噌チーズ焼き
火を使わずに電子レンジだけで完成する、手間なしレシピです。ナスと味噌の相性は抜群です。
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材料(1人分):
- ナス: 1本
- 味噌: 大さじ1/2
- みりん: 大さじ1/2
- 砂糖: 小さじ1/4
- ピザ用チーズ: 20g程度
- お好みで、ツナ缶(油を切ったもの)や豚ひき肉(少量)を加えても美味しいです。
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作り方:
- ナスはヘタを取り、1cm厚さの輪切りにします。水に5分ほどさらしてアクを抜き、キッチンペーパーで水気をしっかりと拭き取ります。
- 耐熱皿にナスを重ならないように並べます。
- ボウルに味噌、みりん、砂糖を入れて混ぜ合わせます。お好みでツナ缶やひき肉を加える場合は、ここで味噌だれと混ぜ合わせます。
- ナスのの上に3の味噌だれを塗り広げ、その上からピザ用チーズを乗せます。
- ふんわりとラップをかけ、電子レンジ(600W)で3分〜4分加熱します。ナスが柔らかくなり、チーズが溶けていれば完成です。加熱時間はナスの大きさや電子レンジの種類によって調整してください。
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節約ポイント: ナスは比較的安価で手に入りやすい野菜です。味噌やチーズ、ツナ缶など、常備しやすい食材と組み合わせることで、手軽に一品作れます。
- 栄養コメント: ナス自体は低カロリーですが、皮にはポリフェノールが含まれています。味噌の発酵食品としての良さも加わります。タンパク質をプラスしたい場合は、ツナ缶やひき肉を加えるのがおすすめです。
レシピ2:フライパン一つで!ナスと豚こまの甘辛炒め
定番のナスと豚肉の炒め物も、フライパン一つで手軽に作れます。甘辛い味付けでご飯が進みます。
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材料(1人分):
- ナス: 1本
- 豚こま切れ肉: 50g程度
- 油: 大さじ1/2
- (A) 醤油: 大さじ1
- (A) みりん: 大さじ1
- (A) 砂糖: 小さじ1/2
- (A) 酒: 大さじ1/2
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作り方:
- ナスはヘタを取り、乱切りにします。水に5分ほどさらしてアクを抜き、キッチンペーパーで水気をしっかりと拭き取ります。豚こま切れ肉は大きい場合は食べやすい大きさに切ります。
- (A)の調味料を小さなボウルなどで混ぜ合わせておきます。
- フライパンに油を熱し、豚こま切れ肉を中火で炒めます。肉の色が変わったらナスを加え、ナスに油が回るまで炒めます。
- 蓋をして弱火にし、ナスが柔らかくなるまで3〜5分ほど蒸し焼きにします。焦げ付きそうなら少量の水を加えてください。
- ナスが柔らかくなったら蓋を取り、強火にして余分な水分を飛ばします。混ぜ合わせた(A)の調味料を回し入れ、全体に絡めながら手早く炒め合わせて完成です。
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節約ポイント: 豚こま切れ肉はひき肉と同様に安価で購入しやすいお肉です。ナスと合わせることでボリュームも出て、満足感のある一品になります。
- 栄養コメント: 豚肉はタンパク質やビタミンB群が豊富です。ナスと一緒に炒めることで、手軽に主菜と副菜を兼ねたような一品になります。他の野菜(ピーマン、玉ねぎなど)を少量加えても良いでしょう。
余ったナスを賢くリメイク・使い切りアイデア
レシピで使いきれなかったナスや、冷凍保存したナスも、ちょっとした工夫で無駄なく活用できます。
- 味噌汁やスープの具材に: 少量残ったナスは、そのまま味噌汁やスープの具として加えることができます。冷凍ナスも凍ったまま投入可能です。
- カレーやシチューに: ナスはカレーやシチューとも相性が良いです。煮込み料理に加えれば、とろりとした食感を楽しめます。
- 麺類のトッピングに: 炒めたり揚げたりしたナスは、うどんやそば、パスタのトッピングにもおすすめです。
- ナスの皮の活用: 実の部分だけでなく、新鮮なナスの皮も細かく切ってきんぴらに加えたり、味噌汁の具にしたりと利用できます。栄養価も含まれているため、捨てずに活用できるとさらに無駄が減ります。
ナスを使った献立の栄養バランスを整えるコツ
ナス自体は水分が豊富ですが、他の野菜に比べて栄養価が極端に高いわけではありません。しかし、油と一緒に調理すると栄養素の吸収が良くなるものもあり、献立の幅を広げるのに役立ちます。
ナスの料理をメインにする際は、タンパク質源(肉、魚、卵、豆腐など)や、ナス以外の色の濃い野菜や海藻、きのこ類などを組み合わせることで、栄養バランスを整えることができます。例えば、ご紹介した炒め物には豚肉を、味噌チーズ焼きにはツナ缶やひき肉を加えてタンパク質を補うなど、簡単な工夫で栄養価を高めることが可能です。
まとめ
ナスは安価で手に入りやすく、様々な料理に活用できる便利な野菜です。一本丸ごとから少量まで、上手に使い切ることで、食費の節約にもつながります。
この記事でご紹介した簡単なレシピや保存術、使い切りアイデアを参考に、ぜひ日々の献立にナスを取り入れてみてください。食材を無駄なく美味しくいただくことは、経済的にも健康的にも良い習慣です。無理のない範囲で、賢く楽しい自炊生活を送っていただければ幸いです。